このような不思議な体験は、それ以降はありません。しかし、宗教やスピリチュアリズム的人生観を持っている人には「霊魂は不滅である」という前提でカウンセリングをしています。(唯物論的人生観を持っている人とのカウンセリングでは、魂や霊などについては一切触れません。)
また、霊魂の輪廻転生を前提として、催眠状態において、前世の体験を想起してもらい、現在の人生や問題とのかかわりを探求する「前世療法」も希望されれば行っています。このように霊魂の存在を認めて行う心理的援助全般を、個人的にはスピリチュアル心理療法と呼ぶようにしています。
こんな柔軟な立場をとれるのは、在野のカウンセラーならでは、と思っていたら、大学で教鞭をとる心理学者のなかにも志を同じくする人たちがいるのを最近知りました。その人たちが書かれた本を紹介しておきます。
三沢 直子(明治大学教授)著/コスモス・ライブラリー刊 2006年
「”則天去私”という生き方ー心理学からスピリチュアリズムへ」
石川 勇一(相模女子大学助教授)著/メディアアート出版刊 2005年
「スピリチュアル臨床心理学」
一方、「スピリチュアル臨床心理学」で筆者の石川勇一氏も語っています。「偽りの霊性や神話を信じることよりも、合理的な知性による無神論のほうが、実はよりスピリチュアルであることを理解しましょう。」 過度に唯心論的なスピリチュアリズムは、気をつけないとやみくもな神秘主義に入り込んだり、一方的な御託宣や決めつけがあたり前のように入り込んでしまうこともあります。これは、心理療法として必要な関係の対等性、内容の開明性、こられる方の主体性を損なうことにもなりますので、私たちは決して行わないやり方です。
いつも心の内面と現実のバランスをもったやり方を大切にするように心がけています。
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