不登校での子どもの接し方

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不登校での子どもの接し方

 

昼夜逆転している子どもの場合

 不登校の初期に昼夜逆転が起こっているときに、無理やりに起こして朝食をとらせてみても、また眠ってしまい、どれだけ眠れば気がすむのかと嘆かれるお母さんがおられます。
睡眠と覚醒のリズムは、脳内のノルアドレナリン、アセチルコリンなどの物質が規定しています。脳内でノルアドレナリンが分泌されると覚醒し、アセチルコリンが分泌されると睡眠に入っていきます。不安やいらいらといったマイナス感情は、ノルアドレナリンの分泌を促進します。
 不登校が始まった初期には、子どもは明日学校へ行くと思うだけで不安になります。するとノルアドレナリンの分泌過剰になり、過覚醒状態になります。つまり不眠です。眠れないのでいろいろなことを考えてしまい、ますます眠れなくなるという悪循環が始まります。このため、夜眠れないので、昼間に眠るというパターンができあがります。
 昼夜逆転とともに、発熱、頭痛、腹痛、下痢などの体の不調を訴える子どもも多いようです。また、何もしていないのに疲れるという発言もよく聞きます。ノルアドレナリンの分泌過剰は、交感神経の余分な活動を促し、自律神経のバランスをくずしてしまうのです。
 こんな場合は、生活リズムを整えるよりも、本人の今の状態を共感してあげることがまず先決です。そして、子どもたちから対策などを聞かれたら、不眠の人に用いる方法が適応できます。いちばん簡単なのは、鼻から息を吸って、口からできる限りゆっくり吐く、腹式呼吸です。これを10呼吸以上行います。そのほかにFAPやTFTと呼ばれる、体の一部を刺激して心身の安定化を図る方法があります。これらは当相談室で行っていますので、お問い合せください。
※サイコセラピーは医療ではなく,臨床心理学にもとづく援助をしていくものです。

 

不登校が長期間続いている子どもの場合

 数ヶ月以上不登校が続いているときの昼夜逆転は、「意味のあることとして認めてあげる」という態度で接した方が、生活リズムを整えさせようという態度より、回復が早いようです。そして、親が必ず元に戻ると信じてあげることが大切です。
カウンセリングに通ってくださっているお母さんが、最初の不安な状態から、きっとよくなると信じられるようになり、安心感が育まれてくると、それからしばらくして子どもにも良い変化が訪れたという例が多くあります。
 昼夜逆転してもいいのだと親が保証してくれていると、子ども自身も、自分を認め、心にゆとりが生じてきます。すると、昼間に眠るというパターンから、徐々に、一日の中で眠いときに眠るというパターンに移行していき、さらに進むと、夜間に眠る形に戻っていきます。
明けない夜はないように、変化しないパターンはないと希望を持って、子どもを見守っていただきたいと思います。

 

自分の部屋に閉じこもっている子どもの場合

 子どもが閉じこもりたくなる気持ちの、正当な面を評価してあげることが基本です。それは、子どもは自分なりの心を守る対処行動として閉じこもっているからです。
 部屋に閉じこもり、いっさい話をしないような場合は、食事を部屋の外に置いてあげるときなどを利用し、「ご飯を置いておくよ。今は部屋にいたいのね」「黙っていたいのね」というような言葉を時々かけてあげるとよいでしょう。そして、部屋の前からはできるだけ早く去るようにしましょう。
 ここでお伝えしたいポイントは、本人の気持ちを言葉に置き換え、本人の状態を認めてあげるようにすることです。すると子どもは「こっちの領域に無理やり侵入してくる気配はなさそうだ。大丈夫そうだな」と安心します。子どもの心の中に、このような安心感を積み重ねていってあげることが、子どもの心の中の「内なる部屋」を作る作業を手伝ってあげていることになります。
 たとえば、ドアの外から声をかけるとき、「あとでまた来るね」というのは手伝いすぎで、子どもは<あとでまた侵入される危機が訪れる>と身構えてしまうことになりますから、あっさりと淡泊な感じで対応するほうが無難です。
 このような態度で、根気よく見守っていると、そのうち子どもはドア越しに話を始めたり、部屋から出てきたりするようになってきます。これは、親に自分の気持ちを伝えられたと実感でき、もう部屋にこもって無言でメッセージを発信し続ける必要がなくなったからです。また、閉じこもりがある程度以上続くと、自然と人と接触したいという欲求が高まっていくものでもあります。
 

子どもが語り始めたら

 親は、できるだけ受け身の態度で聞いてあげましょう。いろいろな不満や訴えに対しても、否定せず、「そうだね」「そう思っているんだね」「なるほどそうか」といった受け答えをしてあげるようにします。「どう思っているの?」「どう感じているの?」というような内面を探るような質問は避けたほうがいいでしょう。閉じこもりから出てきたばかりの子どもは、孵化したばかりの雛のような脆弱さを持っています。
 また、閉じこもりの時期から、その後の時期にかけては、聴覚が敏感になっている子どもが多いようなので、小さくて低めの声で話してあげるのがよいようです。

 

 初めてサイコセラピー(心理療法)をお受けになる方の場合は、いろいろご心配がおありだと思いますので、まずは、初回相談をお気軽にご利用ください。

 

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